扁桃腺手術を後悔した?大人が感じたデメリットと受けてよかったこと【体験談】
扁桃腺の手術を勧められたとき、私がいちばん知りたかったのは「手術の説明」よりも、実際に受けた大人が後悔していないかでした。全身麻酔、術後の強い痛み、出血の可能性、仕事を休む期間。調べるほど不安になる一方で、短い感想だけでは自分に置き換えて考えられませんでした。
そこでこの記事では、2024年に口蓋扁桃摘出術を受けた私が、何をつらいと感じ、何を後悔し、最終的に手術をどう評価しているかを率直にまとめます。入院は9日間。高額療養費制度の限度額適用を利用し、私が病院へ支払った金額は68,890円でした。手術後は水を飲むことや食事、会話にも苦労し、退院後もしばらく痛みと声の出しづらさが残りました。
先に結論を言うと、私は扁桃腺を摘出したこと自体は後悔していません。ただし、入院中に個室を選ばなかったことだけは後悔しました。また、「手術をすればすぐ普通の生活へ戻れる」と考えていたら、術後の痛みや食事制限とのギャップに苦しんだと思います。
この記事は私個人の体験談です。手術の適応、入院期間、痛み止め、食事、仕事復帰の時期は、病院の方針や体調、年齢、持病、手術後の経過によって変わります。治療の判断は、必ず担当の医師へ相談してください。出血や水分が取れない状態など、退院時に病院から説明された異常がある場合は、ブログを読んで様子を見ず病院へ連絡してください。
結論:私が後悔したのは手術ではなく「個室を選ばなかったこと」

「扁桃腺手術を受けて後悔したか」と聞かれたら、私の答えは手術そのものは後悔していないです。私は手術前、年に3〜4回ほど扁桃炎を繰り返していました。38度を超える発熱になることもあり、そのたびに仕事や配信の予定が崩れます。体調を崩している時間だけでなく、「また腫れるのではないか」と予定を立てにくいことも負担でした。
手術は楽ではありませんでした。術後の数日はのどが強く痛み、水や食事を口にするだけでも覚悟が必要でした。声を出すのもつらく、退院した時点ですべて元通りではありません。それでも、何度も扁桃炎を起こす生活を今後も続けることと比べると、私にとっては受ける意味がありました。
一方で、入院環境については明確な後悔があります。私の唯一の大きな後悔は、個室を選ばなかったことです。痛みで眠りが浅い時期に、周囲の音や生活リズムを気にしながら過ごすのは想像以上に消耗しました。費用だけを見れば大部屋にメリットがありますが、休息やストレスの少なさまで含めて選ぶべきでした。
私の結論を短くまとめると、次のとおりです。
- 手術自体:後悔していない
- 術後の痛み:想像よりつらかった
- 入院期間:私の場合は9日間だった
- 退院時:まだ痛みと声の出しづらさがあった
- いちばんの後悔:個室にしなかったこと
- 受けてよかった理由:年3〜4回の扁桃炎と発熱に振り回される生活を見直せたこと
後悔の有無は「手術が痛かったか」だけでは決まりません。手術前にどれほど日常生活へ支障があったか、手術後の負担をどこまで準備できるかで評価は変わると思います。
私が扁桃腺手術を決めるまで
私の口蓋扁桃はもともと大きく、扁桃炎を繰り返していました。年に3〜4回という回数を少ないと感じる人もいるかもしれません。しかし、毎回38度を超えるような発熱になれば、その日だけでは終わりません。受診し、薬を飲み、熱が下がるまで休み、体力が戻るのを待つ必要があります。
仕事の予定は調整が必要になり、配信も休まなければいけません。熱が下がっても、のどの違和感や疲労が残ることがあります。「今年は何回なるだろう」「大切な予定と重ならないだろうか」と考えること自体がストレスでした。
手術を受けるか悩んでいたときは、目の前の入院と痛みが大きく見えます。しかし、判断するときは手術を受けない場合に今後も積み重なる負担も並べて考える必要がありました。
私が比較したのは、次の二つです。
- 一度の入院と術後の回復期間を受け入れる
- 今後も繰り返すかもしれない扁桃炎、発熱、欠勤や予定変更を受け入れる
手術を選べば必ずすべてが理想どおりになる、という話ではありません。それでも私の場合は、すでに繰り返す扁桃炎が生活へ影響していました。そのため、短期的な痛みと長期的な生活への影響を比べ、手術を受ける判断をしました。
詳しい入院経過は、親記事の扁桃摘出手術の体験談に手術前から退院後まで時系列でまとめています。本記事では、その体験を「後悔」という観点から整理します。
扁桃腺手術で後悔しやすいと感じた5つのポイント
1. 術後の痛みを軽く考えていた
口蓋扁桃摘出術は、全身麻酔から目が覚めれば終わりではありません。私にとって大変だったのは、むしろ手術後でした。のどは毎日使う場所です。水を飲む、食べる、唾を飲み込む、話すといった普段は意識しない動作でも傷口が動きます。
「痛み止めがあるなら何とかなるだろう」と思うかもしれません。私も薬に助けられましたが、薬を使えば痛みが完全に消えるわけではありませんでした。痛みが和らいだ時間に水分や食事を取るなど、病院の指示の範囲で一日の動きを考える必要があります。
また、回復は一直線ではありません。前日より楽に感じる時間があっても、食事や起床後に強く痛むことがあります。「昨日より痛いから悪化した」と自己判断せず、気になる変化は医療者へ伝えることが大切です。
手術前に「数日我慢すれば終わる」と決めつけないことが、後悔を減らす準備になります。退院後にも無理をしなくてよい日程を確保し、食べやすい物、連絡手段、仕事の調整まで考えておく方が現実的です。
2. 食事と水分のつらさを具体的に想像できていなかった

術後は、食べられる物が限られます。私の場合、プリン、ゼリー、柔らかいご飯などを頼りにしました。熱い物、辛い物、硬い物、角がある物は、痛みや出血への不安がある時期には避けました。何が食べられるかは病院の指示と自分の状態を優先しています。
食欲があっても、のどが痛くて進まないことがあります。反対に、空腹を感じなくても水分は必要です。私がつらいと感じたのは、「お腹が空いたら食べる」という普段の感覚ではなく、飲み込めるタイミングを見ながら少しずつ取る生活になったことでした。
食べやすい物を大量に買えば安心、というわけでもありません。酸味や甘さ、温度、粘度が刺激になることもあります。同じゼリーでも食べやすさは違います。入院中は病院の食事やスタッフの説明を優先し、退院後は少量ずつ試せるようにしておくと無駄を減らせます。
後悔を減らすには、好物を用意するよりも、次の条件で候補を分けておく方が役立ちました。
- 常温または冷たくして試せる飲み物
- 柔らかく、硬い破片が残らない物
- 辛味や強い酸味がない物
- 一度に食べ切らなくても保存しやすい物
- 医師や病院から避けるよう言われた条件に当てはまらない物
ただし、退院後に水分さえ十分取れない場合は、食べ物を工夫して耐える場面ではありません。病院から受けた説明に従い、連絡や受診を判断してください。
3. 退院日を「回復完了日」だと思っていた

私は9日間入院しましたが、退院した日に体調が完全に戻ったわけではありません。のどの痛みは残り、声も弱く、普段と同じペースで動ける状態ではありませんでした。病院にいなくてよい状態と、仕事や生活が100%元通りの状態は別です。
デスクワークなら体力仕事より戻りやすい可能性はあります。私も入院中に仕事の質問へ答えたり、ブログに触れたりできました。ただし、これは「誰でも入院中から働ける」という意味ではありません。会話が必要な仕事、長時間集中する仕事、移動や力仕事では負担が違います。
退院予定日だけを基準に仕事を詰めないことを勧めます。退院が延びる可能性もありますし、退院後も通院、食事、服薬、休息が必要です。職場へ伝えるときは、手術日と退院予定日だけではなく、声が出しづらい可能性や復帰後に業務量を調整できるかも相談した方が安心です。
私の経験から言えるのは、「在宅なら大丈夫」「パソコン仕事なら翌日から通常どおり」と一律には考えない方がよいということです。休める余白を確保し、実際の復帰日は主治医と自分の経過を見て決めるべきです。
4. 術後出血への不安が続く
口蓋扁桃摘出術では、術後出血に注意が必要です。順天堂医院の説明でも、出血は手術直後と手術1週間後に見られやすいとされています。2023年に公表された国内の研究でも、術後出血は退院後に多く、調査対象では術後8日目が最多でした。発生率は施設、対象、定義などで変わるため、この数字を自分へそのまま当てはめるものではありませんが、退院したからリスクがゼロになるわけではないことは理解しておく必要があります。
私も退院が近い時期に血の塊のようなものが取れ、不安になりました。傷口がどう見えるのか、どの程度なら連絡すべきかを素人が正確に判断するのは難しいです。だからこそ、退院前に「どんな出血なら、どこへ、何時でも連絡するか」を確認することが重要だと感じました。
鮮やかな赤い血が出る、出血が続く、量が多い、血を何度も飲み込む感じがするなど、病院から緊急連絡を指示された状態では、検索を続けないでください。自分でのどを触ったり、ブログの体験談だけで大丈夫と判断したりしないことが大切です。
術後出血への不安を減らすため、私は次の準備が現実的だと思います。
- 退院時の説明書を家族とも共有する
- 病棟や救急窓口の電話番号をすぐ出せるようにする
- 夜間や休日の連絡先を確認する
- 受診に使う交通手段を考えておく
- 一人暮らしなら、異変時に連絡する相手を決める
- 熱い物、辛い物、硬い物、激しい運動など、禁止された行動を守る
「怖いから手術を後悔した」というより、私は知らないまま退院すると不安が大きくなると感じました。注意点を具体的に聞いておくことで、必要以上に怯えず、必要なときには迷わず動けます。
5. 大部屋の環境が回復中の負担になった


入院費を抑えるために大部屋を選ぶのは自然な判断です。私もそう考えました。しかし、術後は痛みで眠りが浅く、生活音に敏感になります。自分が咳をしたり、夜中に起きたりすることにも気を使います。普段なら気にならない音でも、休みたい時期には大きなストレスになりました。
もちろん、個室には差額ベッド代がかかります。すべての人に個室を勧めるわけではありません。病院によって料金や設備は異なり、空室がないこともあります。それでも、個室代を単なるぜいたく費ではなく、休息とプライバシーの費用として比較するべきでした。
個室を検討するなら、次を事前に確認しておくと判断しやすいです。
- 1日あたりの差額ベッド代
- 入院予定日数での概算
- トイレや洗面設備が室内にあるか
- Wi-Fi、電源、机の有無
- 途中から個室へ変更できるか
- 満室時の扱い
- 自分から希望した場合に発生する費用の説明
私がもう一度同じ入院をするなら、空き状況と総額を確認したうえで個室を真剣に選びます。これが私の体験で最もはっきりした後悔です。
それでも私が手術を後悔していない理由

術後がつらかったのに後悔していないのは、手術前の生活にすでに大きな負担があったからです。年に3〜4回の扁桃炎は、数字だけなら「毎月ではない」と見えるかもしれません。しかし、一度発症すれば発熱と強いのどの症状があり、仕事や配信の予定が崩れます。回復までを含めると、一年の中で無視できない時間を失っていました。
手術後の痛みは強くても、回復に向かう期間です。一方、繰り返す扁桃炎には「次がいつ来るか分からない」という別の負担があります。私にとっては、予測できない体調不良に繰り返し予定を崩されることの方が長期的につらかったです。
また、手術を受けたことで、自分の体調と仕事の調整をまとまって考える機会になりました。限度額適用の手続き、入院時の持ち物、退院後の食事、緊急連絡先など、準備することは多かったです。それでも、準備を一つずつ進めれば対処できます。
ただし、これは私の症状と価値観に基づく判断です。扁桃炎の頻度、重症度、他の病気との関係、手術のリスクは人によって違います。「体験談の人が受けてよかったと言ったから」という理由だけで決めるのではなく、自分の場合のメリットとリスクを主治医に確認してください。
手術前に確認しておけば後悔を減らせること
医師へ聞くこと
診察で緊張すると、聞きたいことを忘れます。私はスマートフォンのメモに質問を書き、回答も残しておく方法がよいと思います。最低限、次を自分のケースで確認してください。
- なぜ手術が選択肢になるのか
- 手術を受けない場合の見通し
- 手術方法と麻酔について
- 想定する入院期間
- 痛み止めの使い方
- 食事と水分に関する指示
- 術後出血などの合併症
- 退院の基準
- 退院後に避ける行動と期間
- 仕事、運動、入浴、飲酒、喫煙を再開する目安
- 夜間や休日に異常があった場合の連絡先
インターネットには平均的な日数が書かれていますが、最優先するのは自分を診ている医療者からの指示です。病院によって入院計画や説明内容も異なります。
職場へ伝えること
「9日入院する」とだけ伝えるより、退院後も調整が必要な可能性を共有した方が安全です。話す仕事なら声の出しづらさ、体力仕事なら出血を避けるための制限、通勤があるなら移動の負担があります。
伝え方は仕事内容によって変わりますが、次の項目を整理すると相談しやすいです。
- 入院予定期間
- 退院日は経過により変わる可能性
- 復帰後に会話量や力仕事を減らせるか
- 在宅勤務へ切り替えられるか
- 通院日を確保できるか
- 緊急時に再受診する可能性
私は入院中にも仕事の質問へ対応できましたが、それを標準にしてはいけません。実際の復帰は本人の状態と医師の判断を優先し、休む前提の計画を作った方が気持ちにも余裕ができます。
家で用意すること
退院後、毎回買い物へ行くのは負担です。一方で、食べられるか分からない物を大量に買うのも無駄になります。少量の候補を複数用意し、家族や配送を頼れるようにしておくと便利です。
- 病院から許可された範囲の柔らかい食品
- 飲みやすい温度で試せる水分
- 処方薬と服用時間を管理する方法
- 体温計
- 病院の連絡先と診察券
- 枕元で使える充電器
- 声が出しづらい場合のメモやチャット手段
- ゴミ出しや買い物を頼める相手
喫煙や飲酒については、自己判断で再開しないでください。私自身、退院後に「1週間は喫煙しないように」と説明を受けながら吸ってしまいましたが、これはまねを勧められる行動ではありません。出血や治癒への影響を考え、病院の指示を守ることが前提です。
「扁桃腺手術はやめたほうがいい」と一律には言えない
検索すると、強い痛みを理由に「やめた方がいい」と感じる体験談も、受けてよかったという体験談も見つかります。どちらもその人にとって本当の経験でしょう。ただし、痛みの感じ方、病気の頻度、入院環境、仕事、家庭の事情が違うため、結論だけを借りることはできません。
手術を迷うときは、次の三つを分けて考えると整理しやすいです。
- 手術前の症状が生活へ与えている負担
- 手術と術後回復で想定される短期的な負担
- 手術を受ける場合と受けない場合の医学的な見通し
一つ目と二つ目は体験談から想像しやすくなります。三つ目は医師に確認する部分です。体験談は診断の代わりではありませんが、質問を作る材料にはなります。
私の場合、繰り返す扁桃炎による発熱と予定変更が大きな問題でした。手術後の痛みは強かったものの、入院中から少しずつ食べられる物が増え、退院後の診察では経過が良いと確認されました。最終的には痛み止めを使わずに過ごし、揚げ物を食べられるところまで回復しました。この一連の経過を含め、私は手術を後悔していません。
よくある質問
本当に後悔していませんか?
手術そのものは後悔していません。年3〜4回の扁桃炎と発熱に生活を左右されていたため、私には受ける理由がありました。ただし、術後の痛みはつらく、個室を選ばなかったことは後悔しています。
いちばんつらかったことは何ですか?
水や食事を飲み込むたびに痛むことです。会話も負担になり、退院後もしばらく声が弱い状態でした。痛み止めを使う時間と食事のタイミングは、病院の指示に従いました。
入院は何日でしたか?
私の場合は9日間でした。病院の方針や術後経過で変わり、出血などがあれば延期される可能性があります。自分の予定は担当医へ確認してください。
個室にすべきですか?
私は個室にしなかったことを後悔しましたが、料金と価値の感じ方は人によります。差額ベッド代、設備、入院予定日数を確認し、睡眠やプライバシーをどの程度重視するかで判断してください。
痛みはいつまで続きましたか?
退院時にも痛みが残り、その後もすぐ完全に消えたわけではありません。日ごとの経過は別記事で詳しくまとめます。痛みが強くなる、水分が取れない、出血がある場合は自己判断せず病院へ連絡してください。
仕事にはいつ戻れますか?
私は入院中にもパソコンで短い対応ができましたが、通常勤務へ戻れる時期を一律には言えません。話す量、通勤、力仕事の有無で負担が違います。退院日を完全復帰日と決めず、担当医と職場へ相談してください。
費用はいくらでしたか?
私が病院へ支払った金額は、9日間の入院で68,890円でした。限度額適用を利用しています。所得区分、保険、食事代、個室代、同じ月に収まるかなどで金額は変わるため、私の金額を予算としてそのまま使わないでください。
術後に血が見えたらどうすればいいですか?
病院から受けた退院時の指示に従い、連絡または受診してください。特に鮮やかな赤い血、量が多い、出血が続くなど、緊急連絡を指示された状態では検索で判断しないでください。
私が手術前の自分へ伝えたい現実的な判断方法
手術を受ける前の私は、「痛みに耐えられるか」「一週間も入院できるか」という目の前の不安へ意識が集中していました。しかし、今振り返ると、判断材料はもう少し具体的に分けられます。
まず、直近一年の扁桃炎について、発症した回数だけでなく、休んだ日数、受診回数、薬を飲んだ期間、キャンセルした予定を記録します。私の場合は年3〜4回で、毎回38度を超える発熱がありました。配信を休み、仕事にも影響し、抗生物質を飲んでいる間はお腹を下すことも負担でした。「年4回」という数字だけでは見えない損失です。
次に、手術へ必要なものを一度だけの負担として並べます。入院9日間、退院後の回復、病院会計、仕事の調整、痛み、食事制限、術後出血への注意です。短期的には大きいですが、日程と予算を立てられる部分もあります。
そのうえで、次の表を自分の状況で埋めると、感情だけでなく生活全体から考えられます。
| 判断する項目 | 手術を受けない場合 | 手術を受ける場合 |
|---|---|---|
| 体調 | 扁桃炎を繰り返す可能性 | 術後の痛みと回復期間 |
| 仕事 | 突然休む可能性 | 入院と休養を事前調整 |
| お金 | 繰り返す受診・薬・欠勤 | 手術・入院・保険外費用 |
| 予定 | 発症時期を予測しにくい | 手術日を中心に計画できる |
| リスク | 自分の病状について医師へ確認 | 手術・麻酔・出血などを確認 |
この表は手術を勧めるためのものではありません。どちらにも負担と不確実性があることを見える形にするためのものです。医学的な見通しは自己評価せず、医師から説明を受けて埋めます。
家族・同居人に頼んでおけばよかったこと
入院中は医療者がいますが、退院すると薬、食事、買い物、異変時の連絡を自分で管理します。声が出しづらく、痛み止めが切れると食事も大変な時期に、すべて一人で行うのは負担です。
家族や同居人がいるなら、退院日だけでなく、その後数日について次を共有しておくと安心です。
- 病院から渡された退院後の注意書き
- 出血など異常時の電話番号
- 次回の診察日
- 処方薬の場所と服用予定
- 食べられる物と避ける物
- 買い物やゴミ出しを頼みたい期間
- 声が出ないときはチャットで連絡すること
- 受診が必要になった場合の移動方法
一人暮らしなら、毎日短い連絡を取る相手を決め、病院の近くまで行ける交通手段を調べます。食事は大量に買うより、少量の候補と宅配を使える状態にする方が柔軟です。
「何かあったら連絡する」だけではなく、何があったら、誰へ、どう移動するかまで決めると、退院後の不安が減ります。
手術を迷ったままでも、先にできる準備
手術を今すぐ決められなくても、準備はできます。私は仕事や費用の条件が整わず、実際に受けるまで時間がかかりました。迷っている期間を、検索だけで不安を増やす時間にしない方がよいです。
- 扁桃炎になった日と症状を記録する
- 耳鼻咽喉科で手術が選択肢になる理由を聞く
- 紹介先の病院、標準入院日数、手術待ち期間を確認する
- 加入している健康保険へ限度額を問い合わせる
- 職場の有給、休職、在宅勤務の制度を確認する
- 民間医療保険へ給付条件を問い合わせる
- 家族へ入院と退院後の支援を相談する
- 個室を希望する場合の総額を計算する
これらを確認しても、手術を受ける義務はありません。反対に、「怖いから考えない」と先延ばしするより、自分の条件が見えるため、医師との相談が具体的になります。
体験談を読むときに注意したいこと
私を含め、体験談を書く人は、印象に残った痛みや失敗を強く書きがちです。短い投稿では「地獄だった」「受けてよかった」という結論だけが拡散されます。しかし、手術を考える人に必要なのは、その人の前提です。
体験談を読むときは、次を確認してください。
- 大人か子どもか
- 手術の理由は反復性扁桃炎か、別の病気か
- 入院か日帰りか
- 手術した国や医療機関の方針
- 術後何日目の感想か
- 痛み止めや合併症の状況
- 仕事の種類
- 個室か大部屋か
同じ「後悔した」という言葉でも、手術結果への後悔、痛みへの驚き、病室への不満、仕事を早く再開した失敗では意味が違います。私の場合は、手術結果ではなく病室選びへの後悔でした。
そして、体験談で異常の有無を判定しないでください。特に出血、水分が取れない状態、呼吸の異常などは、似た経験を探す前に医療機関へ連絡する部分です。
私が実際に「受けてよかった」と判断したタイミング

手術直後は、将来のメリットより目の前の痛みの方が圧倒的に大きく感じました。入院中に「今この瞬間、もう一度同じ手術を選ぶか」と聞かれたら、迷ったと思います。痛みがある最中の感想だけを切り取れば、後悔に近い言葉になるのも不思議ではありません。
判断が変わったのは、退院後に痛み止めが不要になり、普通の食事へ戻り、仕事や会話を通常どおり行えるようになってからです。そこではじめて、短期的な術後の負担と、手術前に毎年繰り返していた扁桃炎を同じ目線で比較できました。
私が「受けてよかった」と考える根拠は、痛みを美化したからではありません。術後の痛みには回復の区切りがあった一方、手術前の扁桃炎は次にいつ起きるか分からなかったからです。旅行、配信、仕事の繁忙期と重なる可能性を毎回心配していました。
手術の評価をするなら、退院直後だけで結論を急がず、診察で回復を確認し、日常生活へ戻った後に考える方が公平だと思います。もちろん、合併症や期待した改善が得られないケースもあり得るため、自分の経過は医師と確認してください。
私の体験では、痛みが強かった事実と、手術を後悔していないという結論は両立します。つらくなかったから満足したのではなく、つらさを含めても手術前の長期的な負担を減らす価値があったという判断です。
なお、今後一度ものどの不調が起きないと保証されたわけではありません。風邪や乾燥など別の原因でのどが痛くなることはあり得ます。私が評価しているのは、「扁桃を取れば一生のどが痛まない」という期待ではなく、手術前に繰り返していた扁桃炎と発熱に対して治療の選択肢を実行できたことです。期待する効果を具体的に医師へ確認しておくことも、術後に「思っていた結果と違った」と感じる後悔を減らします。
まとめ:後悔を減らすには、痛みだけでなく生活全体を準備する
私の体験では、扁桃腺手術そのものへの後悔はありません。繰り返す扁桃炎と38度を超える発熱が仕事や配信へ影響していたため、手術を受ける意味がありました。一方、術後の痛み、食事の難しさ、退院後も続く回復、出血への注意は、手術前に具体的に知っておきたかったことです。
そして、唯一はっきり後悔したのは個室を選ばなかったことでした。費用を抑えることだけでなく、痛みがある時期に休める環境へお金を使う価値も比較するべきでした。
これから手術を検討する人は、「受けた人が後悔したか」という結論だけで決めず、自分が現在困っている症状、術後に確保できる休養、仕事や家庭の支援、医学的なリスクを一つずつ確認してください。私の体験が、担当医へ聞く質問と現実的な準備を作る材料になればと思います。
参考にした一般情報: 順天堂医院「口蓋扁桃摘出術」、日本頭頸部外科学会誌「口蓋扁桃摘出術の術後出血の検討」。体験部分は私自身の2024年の入院記録に基づきます。

